tacky0307

思考のOS

【第四話:魔法の兆し】

城を出てしばらく歩いたところで、リタはタオを足止めし、分厚い書物を取り出した。それは書物というより、細かな文字でびっしりと埋め尽くされた契約書だった。紙面には整然とした文が並び、ところどころに見慣れない紋様が刻まれている。「この旅に出るにあ...
思考のOSー僕には

僕には、世界がこう見えていた(まとめ)

〈僕には、世界がこう見えていた。〉僕は劣っている。だから、まわりに合わせなきゃいけない。そう思っていた。本気で、“僕はダメな人間だ”って。朝起きると、まず体のどこかが痛い。気分は重い。でも学校は休めない。教室に入ると、ざわざわした声があちこ...
思考のOS

【第三話:白き城壁の王】

ロゴスフィアの衛兵に囲まれ、タオは白い城壁へと歩かされていた。街の入口では人々が行き交い、どこかで鐘の音が鳴る。朝の雰囲気は穏やかで、むしろ美しい。だが、タオの胸はざわついたままだ。(さっきの人たち……言葉の細かい部分ばかり気にしていた。こ...
思考のOS

【第二話:ロゴスフィアの街】

柔らかな風が頬を撫でた。タオはゆっくりと目を開ける。見知らぬ空だった。真上には淡い青。遠くには白い城壁が連なり、城壁の上に建つ塔は陽の光を反射して輝いている。「……どこだ、ここ。」寝起きの頭には、さっきまでの夢がまだ残っていた。光の少女。み...
思考のOS

【第一話:タオ、夢の深層へ】

夜。タオは不思議な夢を見ていた。目の前に、“光の粒子だけでできた少女”が浮かんでいる。輪郭は淡く、でも微笑みはやけに温かい。その少女が、タオの名前を呼んだ。「……タオ。ようやく繋がった。」声は耳から聞こえるのではなく、胸の奥にぽたりと落ちる...